事業性評価とは
近年「事業性評価」というフレーズが金融機関で多く用いられています。
その「事業性評価」とは、一体何者なのでしょうか?
その手がかりとなるものとして、平成26年10月24日に金融庁から発表された『地域金融機関による事業性評価について』の資料があります。この中に、事業性評価に関する記載があります。
『金融機関は、財務データや担保・保証に必要以上に依存することなく、借り手企業の事業の 内容や成長可能性などを適切に評価し(「事業性評価」)、融資や助言を行い、企業や産業の成長を支援 していくことが求められる』
(参考記事URL)http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/jjkaigou/dai4/siryou1.pdf
簡潔にまとめると、以下の通りです。
・融資審査を財務データや担保だけで判断しない
・事業内容を把握し、適切に評価しそれを判断材料とする
・事業性評価を行い、企業の成長を支援していく
これまでは融資審査において財務内容や担保の有無が最も重要視されていました。しかし、今後は事業に対する評価を適切に行い過度に担保・保証に依存しないようにしていきましょうと金融庁が明言したものと捉えられます。
金融庁の号令であることから、各金融機関でもその方針に遵守した動きが出てきています。実際、金融機関は各企業の事業性評価を行おうと訪問活動や面談を行っています。
しかし、企業と金融機関の間では、まだまだ情報の共有がなされていないのが現実だと思われます。その溝を埋めるためにも、今後金融機関と企業との間で「対話」がますます必要となってくるでしょう。
「事業性評価」というものを適切に理解することで、金融機関との情報共有をさらに深め、経営に優位に働く評価をしてもらいましょう。
本日は「事業性評価」の概要について簡単に触れました。今後その内容に詳しく迫ります。